段ボールの種類の中には、よく見かけるような紙製のものだけでなく、プラスチック製のものもあります。今回は、プラスチック段ボール(略してプラダン)の基本的な知識についてご紹介します。

プラダンとは

プラダン(またはダンプラ)とは、ポリプロピレン樹脂(PP)を原料とするプラスチック段ボールのことです。プラダンは非常に軽く、一般的なボール紙製の段ボールと比較すると、耐久性・耐水性・耐薬品性に優れています。

プラダンの構造

プラダンは内部がハーモニカのように空洞になっています。この構造のことを中空構造と言います。中身が空っぽなので、非常に軽くかつ適度な強度を保っています。

プラダンのこの構造は押出成型という方法で作られています。押出成型とは、溶かした材料を型に流し込み、ところてんのように押し出して成型する方法です。よくある一般的な段ボールが三枚のシートを貼り合わせるのに対して、プラダンは一体になっているため、剥がれることがなく、より丈夫な作りになっています。

 

プラダンの種類

プラダンには厚み・色以外にも、性能として導電帯電防止などの種類があります。静電気を起こしにくいことで、ごみやほこりが付きにくく衛生的に扱うことができます。その他、原料にタルクを配合した高剛性のものもあります。

使用用途に合わせて、最適なものを選ぶことができるのがプラダンのメリットの一つです。

プラダンの製品例

プラダンは、耐久性・耐水性が高いため、繰り返しの使用に向いています。そのため、プラダンを使った製品で多いのが、通い箱(繰り返し使用する輸送専用箱)です。

製品を箱の中に入れて、輸送完了後に回収し、次の輸送に使用するという流れを繰り返すため、輸送時の衝撃に何度も耐えることができなくてはなりません。使い捨ての一般段ボールを輸送の度に購入することもできますが、長期的にみると費用がかさみます。プラダンの特性を活かした通い箱は非常に経済的です。