船で貨物を海外へ輸出することに比べ、飛行機での輸出は圧倒的に早いスピードで到着します。その反面、輸送コストは船に比べて割高になっています。本コラムでは航空運賃の考え方と、コストダウンの方法について簡単に説明します。

実重量と容積重量

航空便では「実重量」と「容積重量」の大きい方が適応され、航空運賃が決定します。

① 実重量とは

梱包資材を含めた貨物の実際の重量(kg)

② 容積重量

梱包後の貨物の容積を6,000立法センチメートル(cm3)あたり1kgとして換算した重量

航空運賃の計算事例

実際の重さが20kgで、梱包後サイズが「縦70cm×奥行き70cm×高さ50cm」の貨物の場合、容積重量は「70x70x50÷6,000=約41kg」と計算されます。

このケースでは実際の重さが20kgなのに対し、容積重量が41kgとなるので、より数字の大きな容積重量が航空運賃の算出の基準として使われます。

梱包を見直せば航空運賃が下がる

航空運賃にとっての理想は容積重量と実重量が同じになることですが、商品や梱包形態によっては大きく離れる可能性があります。この差を小さくすることで、航空運賃を下げることが出来ます。今回は実重量が容積重量より大きい状態(重量勝ち)でのコストダウンの例をご紹介します。

例えば、梱包後の重さが320kgで、サイズが縦70cm×横70cm×高さ70cm(木箱梱包)の場合、容積重量は58kgとなり、実重量が適応されます。実重量が適応される場合は、梱包資材の重量を少なくすることで、航空運賃のコストダウンが可能になります。

このケースでは木箱梱包に使用される資材重量は約50kgとなります。この梱包を強化ダンボールに変更すれば、梱包資材重量は約10kgとなり、木箱での梱包に比べて約40kgもの軽量化が可能になり、その分の航空運賃を下げることが出来ます。(ちなみに、アメリカへ貨物を輸送する場合は、一般的に1kg=200~300円程度です。)

弊社では成田空港と関西空港に梱包施設を設けており、上記の様な提案を行っています。興味がございましたら是非一度お問い合わせ下さい。

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