現在、様々な「中空樹脂パネル」が産業用資材として使用されています。今回のコラムでは、代表的な「中空樹脂パネル」について、紹介させていただきます。

プラスチック段ボール

プラスチック段ボールとは、ポリプロピレン樹脂(PP)を原料とする段ボール形状をした中空樹脂パネルです。非常に軽く、一般的なボール紙製の段ボールと比較すると、耐久性・耐水性・耐薬品性に優れています。

詳しくは過去記事「プラダンの基礎知識」をご覧ください。

身近な使用例としては、シート形状で引っ越しや工事の際の養生材として使用されたり、看板の裏板に使用されています。箱型に加工することで、軽量物用の通い箱としても良く使用されています。(最近では、引っ越し業者さんがプラダン製のハンガーボックスを使用していることも良くあります。)比較的加工が簡単なので、そのほかにも様々な形で使用されていることがあります。

高剛性パネル中空樹脂パネル

ツインコーン

ポリプロピレン製シートを4層貼り合わせることで、内部にハニカム構造(※)を持たせた中空樹脂パネルです。この構造により曲げに強く、縦横で強度に差が生じにくいのが特徴です。
「ツインコーン」は宇部エクシモ株式会社の登録商標です。

 

ツインコーンは大型のコンテナボックス、長尺ケース、トラック用緩衝材、各種天板、パレット等に採用されています。

※「ハニカム構造」とは英語で「Honeycomb:ハチの巣」という意味で、正六角形または正六角柱を隙間なく並べた構造のことです。ハニカム構造は軽くて強度があり、また音や衝撃を吸収できて断熱効果もあるという理由から、現在では飛行機の翼や駅のホームにある落下防止ドア、新幹線、建造物などの構造材料としても幅広く利用されています。

テクセル

ポリプロピレン製のハニカムパネル。力学上最も優れた六角形のセルの集合体であるハニカムコアをポリプロピレンのシートでサンドイッチした製品で、単位重量当りの強度が最高峰のレベルにあります。
「テクセル」は岐阜プラスチック工業株式会社の登録商標です。

テクセルは大型のコンテナボックス、長尺ケース、トラック用緩衝材、各種天板、パレット等に採用されています。

おわりに

ここで紹介したもの以外にも様々な中空樹脂パネルが存在し、それぞれの素材の特徴によって色々な用途で使用されています。(例えば、防炎性能を持ったパネルや、透明性のあるパネルなど)
当社では、それぞれの中空樹脂パネルの特徴を良く理解し、お客様のニーズに最適な材料を選定するところから包装設計を行っています。

中空樹脂パネルについて、疑問等があれば、お気軽にお問い合わせください。