今回は、身近な食品の包装に欠かせない乾燥剤が、物流用途としてどのように使用されているのかなどの基本的な知識についてご紹介します。

身近な乾燥剤

普段私たちが口にしているお菓子の袋の中には、「食べられません」と書かれた小さな袋、乾燥剤が入っています。乾燥剤には、お菓子の食感が湿気によって損なわれないように、袋の中の水分を吸収する役割があります。時間が経ってもサクサクのクッキーを食べることができるのは、この乾燥剤のおかげなのです。

物流で使われる乾燥剤

乾燥剤は、食品袋の中だけでなく物流用途でも頻繁に使用されています。

お客様の商品が、輸送時に湿気を含んでしまうと「錆び・カビ・変色」などの様々なダメージが発生する場合があります。せっかく時間をかけて梱包、輸送したにも関わらず、湿気の影響を受けてしまったことによって、商品が不良品となり、受入不可となるケースも少なくありません。

物流現場(特に輸出時)では、このような問題を未然に防ぐために、防湿シートで貨物を覆い、乾燥剤(シリカゲル)を中に入れることで、湿気から商品を守っています。

乾燥剤の使用量

送り先や輸送方法によって乾燥剤の投入量は変わってきます。

例えば、アメリカに船で輸送する場合、1ヵ月程の期間を要します。上記の場合、その期間分の乾燥剤を投入しなければなりません。

もちろん長い期間の防湿には、沢山の乾燥剤が必要になります。しかし、量を少なく投入した為、途中で乾燥剤の効果が切れてしまい、不良品となってしまったというお声も少なくありません。

乾燥剤使用量の計算方法

それでは、乾燥剤の投入量はどのようにして決めるのが良いのでしょうか?

乾燥剤の適正量は以下の簡易計算式で算出可能です。

  ※1 防湿シートの透湿度については、各メーカ様にお尋ねください。

  ※2 予想される輸送条件による係数は以下の表をご参考下さい。

 

例えば、透湿度0.6のシートを使用し、サイズが【1,000×1,000×1,000mm】の商品の輸送期間が1ヵ月の場合、乾燥剤の量は以下となります。(輸送条件は【非常に高温多湿の場合】を採用しております。)

0.6(透湿度)x6(表面積)x1(1ヵ月)÷12=0.3kg

今回の輸送の場合は、約0.3kgの乾燥剤量が必要となります。

最後に

弊社では、成田空港と関西空港及び、和歌山に梱包施設を設けており、皆様の大切な商品を守る為、乾燥剤を用いた梱包も承っております。

ご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。