今回は、家庭用、産業用と様々なシーンで幅広く使用されている「秤」の種類について、簡単にご紹介していきます。

身近にある秤

私たちの生活に必要不可欠な秤。そのルーツは、紀元前5000年以上も前と言われています。現在のようなデジタル式以前はアナログ式でバネ等を利用した秤なども存在していましたし、分銅等を使い、ある物の重さを利用してもう一方の重さを入るという方法も古来から使われてきました。

秤というと皆さんは、下のイラストのような物の重さを計って表示するものと思いますよね。現実に当社のPACKPRO事業部でも、お客様からお預かりした貨物の重量を計るために使われていますし、大なり小なり工場でも使用されています。

しかし、秤には計って重さを出すだけではなく、その重さを利用して様々な数値を導き出す秤も多く存在します。

様々な秤

体重計

身近な秤としてあげられる一つが体重計。最近の体重計では、ただその人の体重を計るだけでなく、体脂肪率や体年齢、推定骨量といった細かな数値まで表示される機能がついているのがスタンダードになってきていますね。

なぜ、体重を計っただけで体脂肪率が分かるのかというと、体重計の足を乗せる部分に電極がついていて、そこから弱い電流が流れているのだそう。体に弱い電流を流すことで電気の通りやすさを測っているのです。体脂肪は、油脂でできているので水分をあまり含んでおらず、電気が通りにくいという性質があります。その性質を利用して、体の中の電気抵抗の数値と身長・体重を計算することで、その人の体脂肪が分かる仕組みになっています。

計数機

計数機は主に産業用として使用されています。計数機は1つの製品の単重を利用して総重量から数量を割り出すといった方法で計数する機能を持ち合わせている秤のことです。紙幣計数機などは、一度は見たことがあるという方も多いと思います。

小さく細かな製品の場合、これを決まった数量梱包するとなると、人間が1個1個数えていたら作業性は非常に悪く、時間だけが唯々消費されていくだけです。製品の単重を入力するだけで自動計算してもらうことが出来れば、間違いも少なく、効率的に作業することが出来る非常に便利な秤です。

物流シーンで使用される秤

スピードが求められる物流シーンでは、効率的に作業していくことが必要不可欠です。

そのため、梱包して、荷物を運んで、重量を計って、といった複数の工程にかかる時間をできるだけ省略していく必要があります。

そこで、現場では物流機器と融合した秤が使用されています。ハンドリフトで持ち上げた際に重さを計ることが出来るものや、クレーンで吊り上げて運搬しながら重量計算できるものなどがあります。

日々進化していく秤

技術の進歩により、より効率的で高性能な秤が日々生み出されています。

最近では自動のロボットで商品を持ち上げただけで重量測定が出来、そのまま仕分け行ってしまうなどという、秤とロボットが組み合わされたような製品も出来てきているようです。

未来にはどんな秤が開発されるのか、楽しみでもありますね。