商品の差別化はできていますか?

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みなさんの商品はライバル企業と”差別化”できていますでしょうか?

多くの方が「うちの商品はどこにでもあるモノだから、差別化することが難しいんだよね」とおっしゃられます。確かに、様々な類似商品がある現在、商品だけで差別化するって難しいと思います。でも、以外と差別化する方法ってあるんです。どこにでもあるモノの代表格である「水」で考えてみたいと思います。

「水」の差別化とは?

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「水」を販売するとして、その「水」にどんな価値をつけることができるでしょうか。「味」?? 確かにお客様の中には「味」の違いがわかり、それを価値として購入される人もいらっしゃると思います。しかし、実際は「味」の違いがわかる人はほとんどいないのが事実だと思います。どこの名水、どこのメーカーの水も同じような「味」ではないでしょうか。

私はコンビニで「水」を毎日購入しています。(ちなみに成人は、1日2L前後の水を飲む方が身体に良いですよ。美容にも、便秘解消にも、身体の新陳代謝も上がるそうです。)私もそうですが、多くの人が「550ml、100円」の商品を購入されることが多いと思います。

しかし、陳列棚の下の方を見ると、「2ℓ、100円」の水も販売されています。あきらかにこちらの方が安くてお得ですよね。

また、別の陳列棚を見ると、「340ml、95円」といった水が販売されていました。明らかに他の水よりも割高感満載です。

また、別の売り場を見ると、先ほどの水が冷蔵ではなく常温でも販売されていました。

なぜ、このように量や価格のバランスがバラバラな水が、同じコンビニ(売り場)に並んでいるのでしょうか?

ターゲットによって「水」の価値は異なる

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その答えは、“ターゲット”によって価値が異なるからです。

「550ml、100円」の水は「片手で持てる」「持ち運びに便利」「ちょうど良い飲み切りサイズ」といった価値です。最もオーソドックスな形態です。

「2ℓ、100円」の水は大きすぎますし、何より重たいので、持ち運ぶには不便です。しかし、この水は何よりコスパが高いですし、量が多いので、大勢が集まってコップなどでシェアする際には最適です。

「340ml、95円」の水は、550mlだと多すぎて飲めない人用、また薬やサプリメントを服用する時に飲む水といった価値ではないでしょうか。

また、常温で販売されていた水。これは、冷え性の女性や、健康志向のため夏でも常温で水を飲みたい人用です。

単なる水、同じ味の水でも、このようにパッケージ(サイズ、容量)や価格や状態(温度)を変えることで、ターゲットもお客様が感じる価値も変わっていきます。

「自社商品が差別化できない」と諦めていらっしゃる方は、このような視点でお客様の価値を考えてみると、新しい差別化ができるかもしれません。

執筆者:パッケージアドバイザー 安宅