「遮熱」と「断熱」は同じ意味の言葉だと思われている方も多いようですが、実は全く異なる意味の言葉です。保冷箱の性能を決める重要な要素でもある遮熱と断熱の違いについて解説します。

遮熱とは…電磁波を反射させ、輻射熱を抑えること

熱は電磁波によって移動してきます。そうして移動する熱を輻射熱と呼びます。特に太陽の輻射熱は大きいため、太陽からの電磁波を反射させることが遮熱の主な目的となります。

断熱とは…壁(物体)を伝わる熱の量を抑える事

熱は壁(物体)を伝って高温部から低温部へと伝わっていきます。そうして移動する熱を伝導熱と呼びます。保冷箱では、断熱材を使用して高温部から低温部へ移動する伝導熱を抑えることが重要になります。

図解:保冷箱における遮熱と断熱

何もしない場合

電磁波は箱の壁を通り抜けて、内部に熱を届けます。しかも壁に熱の移動を抑える効果がないので、箱の中はすぐに高温になってしまいます。

遮熱対策をした場合

電磁波は箱の内部に届かないが、箱の壁から熱が伝わってくるので、箱の中の温度は外気温まですぐに上がります。

遮熱対策と断熱対策をした場合

箱の壁からの熱移動も抑えられています。しかし、中の温度は内部初期温度から徐々に上昇していきます。

保冷箱=遮熱+断熱+保冷剤

保冷箱は、遮熱と断熱の両方の対策をした箱に保冷剤を投入することで、箱の中の温度を保冷剤の融点温度近くに長時間保つことが可能なのです。